今、気になっていることは「
言語バーについて」ですがこんなニュースがあります。
ずばり、リオデジャネイロ。
2016年夏季オリンピック、招致決定都市の私の読みである。
長かった招致レースも最終コーナーに入った。
2009年10月2日、コペンハーゲンでのIOC総会の場で、シカゴ(米国)、マドリード(スペイン)、リオデジャネイロ(以下リオ、ブラジル)、東京(日本)の4都市の中から、約100名の委員の投票で過半数を獲得した都市が選ばれる。
4月から5月にかけてIOC評価委員が現地視察、6月には各国のプレゼンテーション、そして9月2日には投票のベースとなる「REPORT OF THE 2016 IOC EVALUATION COMMISSION」(IOC評価委員会報告書)が公表された。
●評価報告書だけでは決まらないが…… 開催地の選定は単純な民主主義ではない。
過去には“買収疑惑”でIOC委員が追放されたこともあった。
最後のプレゼンでの“顔”も大事だ(シカゴはオバマ大統領、リオはルラ大統領、マドリードはフアン・カルロス1世国王がやってくるという)。
そしてIOC内部のリオへの肩入れも噂される(現会長のロゲ氏も前会長のサマランチ氏もリオ寄りとささやかれている)。
報告書は開催都市決定の1つのファクターに過ぎない。
評価報告書が出た後のロビー活動、ゴール手前の駆け引きが大切なのである。
先手を打ちリオとマドリードは、先に落選した方が相手都市を支持するという“相互協定”を結んだという。
さらにルラ大統領はサルコジ大統領にも応援を要請した。
IOC評価委員会報告書で評価が低かったシカゴが、商業面の“国益”を考えて時差がほとんどないリオを支持するという話もありそうだ。
一方、東京(というか日本)では、皇太子ご夫妻に出席を要請しているものの宮内庁からの返答はないようだ。
世論の盛り上がりの低さを懸念されてのことだろうか。
国家元首の出席についても、政権が交替して次期首相となるだろう鳩山氏はオリンピックのプレゼンどころではないはずだ。
国作りに専念してもらいたいし、正直スペイン国王やサルコジ大統領ほどのインパクトはない。
むしろ“宇宙人ぶり”が国際トピックになっているファーストレディ、鳩山幸さんの出席は面白いかもしれない。
●低支持率がとどめ 「厳しい評価をいただいたが、すでに解決済み」と最後まで強気を崩さないJOC(日本オリンピック委員会)だが、熱の差はIOC評価委員会報告書にも、東京とリオのプレゼン資料にもありありと出ている。
IOC評価委員会報告書のサマリーにこうある。
「リオの招致組織から評価委員に提供された資料とプレゼンテーションは詳細にわたり“とても”質が高い」に対して、東京は「いくつかの点で不明瞭さがあるものの質が高い」にとどまる(拙訳)。
リオの評価は、先に指摘された宿泊施設の不備に対しても「ホテルや宿泊村、そして6隻のクルーズホテル対策を評価」とあり、「2014年のFIFAワールドカップ開催がインフラ整備を加速させ、組織運営の経験にプラスになり(中略)2016年オリンピックのマーケティングとコミュニケーション戦略へのチャレンジになる」と総じて好意的。
ところが東京の評価は全体的に低調。
文字数にもそれは表れており、東京は2800文字だが、リオは3500字を超える。
もっとも文字数ではシカゴがトップだが、推挙する熱さは伝わらない。
リオと東京のプレゼン資料を比べても熱量の違いは鮮明である。
リオは写真が多用されて分かりやすく“何か起こりそう”とワクワクするけれど、東京はつまびらかで生真面目、施設や運営の情報は盛りだくさんだが、開催者がやりたい内容ばかりで、市民の視点がない。
東京の「オリンピック開催支持率」(2009年2月実施)は4都市中最低の55%。
しかも「強く支持」は際立って低い。
これじゃ落選しても石原都知事のせいと言えない。
都民とゼロヨン都民(市外局番04から始まる地帯に住む首都圏民)、いや日本人全体のせいだ。
過去の視聴率から考えても、日本人ほどオリンピック好きな国民はいないはずなのに、なぜ盛り上がらないのだろうか?●不完全燃焼にオリンピック精神は似合わない 「今さら日本でオリンピック? 今さら東京で? う〜ん……、何か燃えない」。
支持する55%もホンネはこんなところだろうか。
そこには経済恐慌の影響と、低成長慣れした国民心理がある。
経済恐慌以降、日本を覆いつくす“ひなびた”感じ、あきらめムード、縮みきった夢、成熟しきってしぼんでいく流れ。
その日本の首都が東京である。
企業は買収・合併でグローバル市場で戦うか、そのままで国内の成熟市場で生き残るかの二択に直面している。
個人はそのどちらに乗るにせよ、自分さえ生き残れればいいという自己中心主義が広がる。
低速回転かつ不完全燃焼しているのが今の日本だ。
一方、オリンピックの開催の意味とはなにか。
開催都市のあらゆる面をレベルアップさせ、成長軌道に乗せるのがオリンピック。
端的な例が北京オリンピックで、共産国家から成長国家への踏み台になった。
オリンピックは成長する国家や都市の着火点となる。
それは「citius,altius,fortius(より速く、より高く、より強く)」というオリンピック精神と一致する。
「その精神が欠けた国の首都にオリンピック開催は似合わない」――そんなムードが55%という数値として表れたのではないか。
明日の東京より、明日のリオの方が何かが生まれそうだ。
当の東京都民でさえそう思うのだから、世界の人がどちらに投票するか明白だろう。
都知事は都民に向かって招致アピールをこうすべきだった。
「1964年を思い出そう(読者のほとんどは知らないでしょうが)。
戦後の焼け跡から抜け出して、国の成長軌道に乗る着火点が“昭和オリンピック”だった。
今日本が、経済恐慌という“焼け跡”から抜け出すためにも、国際国家として再生するためにも、“21世紀TOKYOオリンピック”が必要である」 もう、そうしたとしても遅いかもしれないが(笑)。
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